技術編・特殊工作（上）

技術編・特殊工作（上）
そもそも「特殊工作」とは、発泡スチロールで作られる造形物のことです。

時代劇が全盛期の頃、限られた予算の中で本物の造形物を使うことが困難だった時に、当時の職人さんが発泡スチロールを利用して、耐久性は度外視した撮影用に使う造形物を作ったことから始まりました。発泡スチロールが岩やレンガなどになっていく様は不思議な光景です。この技術を受け継いでいるのが鈴木さんです。

作業としては、電熱線などを駆使して形取り、木工ボンドや樹脂でコーティングしていきます。この繊細な作業を撮影の度に行います。この作業において最も重要なことは「必ず失敗するから、その失敗の原因を毎回しっかり理解すること」だと言います。もちろん、その作業の技術向上にもなりますし、この失敗から生まれたアイデアで新たな手法が生まれることもあるからです。

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